201512/03 アニメ「十二国記」の構成力 アニメ 0 第12号「十二国記」 ファンタジーのイメージは日本においてほとんどが中世ヨーロッパをイメージしたものであり、ゲーム「ドラゴンクエスト」などの影響が大きいだろう。 しかしその分厚い壁をある意味で破ったのが小説「十二国記シリーズ」である。 舞台は十二国、十二の国で構成された世界だ。そこにはファンタジーおなじみのモンスターも出てくるし、独自の神話もある。 風景は完全に中国を基盤とし、伝説なども中国神話から引用されている。 私が面白いと思った点は、現代の女子高生が現実世界に違和感を抱きながら生活している。そんなある日、貴方は国の王である、と言われ異世界へ連れて行かれる。 十二の国には十二人の王が居る。そして十二匹の麒麟がおり、王と麒麟がセットで国を治めるのだ。麒麟が王と認めなければ、王は即位できないし、王が道から外れる行為をすると麒麟は病にかかり死んでしまう。王も麒麟も失うと、国は荒廃しなにも亡くなってしまう。 こうした設定が素晴らしい。 肝心のアニメ版の方であるが、構成は慶国の王となる定めの女子高生、陽子を中心に十二の国の王、そこで生きる人々の生き様を描いている。 原作はシリーズ化されているので、長いのだがアニメ版はそうした長編の本編と外伝を含め見事に45話で構成している。 よくできた設定と人間のあるべき姿、生きることのひたむきさ。様々なことを教えてもらえる、ファンタジーアニメである。 http://www3.nhk.or.jp/anime/12kokuki/ PR