アニメ「千年女優」
第10号「千年女優」
1人の男を愛した女優の物語。
こうして書いてしまうとまるで昭和の映画のようだ。
物語はある伝説的な女優を2人の取材スタッフが訪れ、インタビューするところから始まる。
少女時代、反政府ゲリラとして戦った名も知らない男と偶然に出会い、会う約束をする。その後少女は女優となり、数々の映画、芝居で名を上げていく。しかし一目惚れした男の事を忘れることができず、思い続ける。
このアニメ映画、ストーリーだけを追っていけば、普通の映画になっていた。が、そこは今敏監督のマジック。現実のお芝居、虚実が入り交じった構成は、瞬間的に物語りを見失い掛けてしまうものの、絶妙なタイミングで観客にストーリーを理解させる手腕は素晴らしい。
初恋の男と最後に会えるかどうかは、ここでは曖昧にしておくが、主人公は間違いなく女優という職業に惚れている。
まさに女の一代記たるアニメ映画であろう。
http://konstone.s-kon.net/modules/ma/index.php?content_id=1
PR
