ターンAガンダム

第71号「ターンA ガンダム」
なぜ、今になってターンAガンダムか?
すべてのガンダムは∀へ通ずる!
富野由悠季監督が「機動戦士ガンダム」を製作していらい、サンライズとの格闘は始まった。
最初の放送でその世界観が受け入れられず、打ち切りを言い渡され、悔しい思いをした監督だったが、再放送で人気が爆発し、映画化までされた時、サンライズ側は、富野由悠季監督へ、続編を依頼する。
「続編を作ったら、永遠に作り続けなければならなくなるぞ!」
監督が言ったこの一言は予言となった。
機動戦士Zガンダ、機動戦士ZZガンダム、劇場版・機動戦士ガンダム 逆襲のシャア、OVA・機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争、劇場版・機動戦士ガンダム F91、OVA・機動戦士ガンダム0083、機動戦士Vガンダム、機動武闘伝Gガンダム、新機動戦記ガンダムW 、OVA・機動戦士ガンダム 第08MS小隊、機動新世紀ガンダムX、と一応わたしが見た物を並べてみたが、この他にも劇場版や特別編なども入ってくる。さらにはこれらの歴史の間を結ぶ、OVA、小説、漫画、そこからまたアニメ化されるなど、もはや把握するにはマニアでしか分からない。
この作品の並びの最後を飾るのがこの「ターンAガンダム」なのだ。
富野由悠季監督が自ら構築した宇宙世紀。それらが過去の黒歴史となって、忘れ去られた遠い未来の物語。
公式では宇宙世紀が1万年前としている。
月の民、ムーンレイスのロラン・セアックは、地球潜入員として選ばれ、地球へ降下、しかし川で溺れてしまい、運良くハイム鉱山を運営するハイム家の姉妹に助けられる。
そこから鉱山の職人となり、ハイム家の運転手を務めるようになる。
そんな折り、成人の儀式をしていたロラン・セアックは、自らの故郷である月の軍隊が地球へ攻めてくるのを目撃、自らが住む街を守るべく、成人の儀式の象徴、ホワイトドールに乗り込み、敵を撃退する。
これが宇宙世紀を消滅させた「白い悪魔」「ターンAガンダム」であった。
物語の設定は宇宙世紀の1万年後。しかしガンダムによって文明は崩壊し、宇宙に移住した人々は外宇宙へと出て行ってしまう。
従って世界観は19世紀のヨーロッパまで回復した時代となっている。
富野由悠季監督はあるインタビューで「若い人たちが一緒にやろうと言ってきた。だからそれに答えるために、全部のジャンルをやろうと思った」と語っている。
つまり歴史物、恋愛物、ミステリー、SFとすべての要素を詰め込んだアニメとなっている。
しかもメカデザインに「シド・ミード」を採用している。この人物は映画ブレードランナーなどで知られる世界的に有名なデザイナーである。
ただそれが先進的すぎたのだろう、ガンダムのデザインは評判が良くなかった。世にいう「お髭のガンダム」である。
富野由悠季監督が詰め込んだ、というだけのことはあって、確かにストーリーは二転三転して面白い。
だがこれまでのガンダムシリーズにあった、戦争の悲惨さはあまりない。これも歴史が変わったから、理由は理解できる。
監督はこの作品を作ったからこそ、他のガンダムシリーズを認めることができたという。富野由悠季監督の中で1つの節目となった作品であろう。
ちなみの、このターンAガンダムまでに、100本ガンダムを作っても、まだ時間の余裕がある、と監督が言っている通り、これから作られるすべてのガンダムは、この作品に内包されている、締めくくりのガンダムなのだ。
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